2009年12月10日木曜日

ガラスのハイヒール

舞踏会の音楽が、
流れるなか
大時計の鐘が鳴る。


「帰らなくちゃ。
ごめんなさい……」

シンデレラは、
名残惜しそうに
赤いじゅうたんの
階段を駆け降りた。


ガラスのハイヒールが
ひとつ残された。


王子様は、
ハイヒールを手にした。
輝くハイヒールを
見つめた。
目をきらきらさせた。
ガラスのハイヒールに
シャンパンを注いだ。
ベーゼして、
シンデレラと乾杯!

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